『はっちゃんのデジカメ!写真ドリル』
これで勉強して、猫写真の腕を上げよう・・・と言うわけではありません。
これは入門書の入門書と言うか、デジカメの入門書を書こうという人にとっての入門書にもなるような本です。
まぁ、別に入門書を書かなくても、何も知らないシロートにデジカメの使い方を説明するときなど、この本はとっても参考になるんじゃないかと思います。
なまじカメラや写真のことを知ってると、初心者がどこでつまづいて、何を知りたがってるのかどうも見えなくなって、どうしても説明が難しくなりすぎたりします。
そこをこの本では、「絞り」とか「シャッター速度」とか「画素数」とか、そういう専門用語は一切抜きで、「まずは寝顔を正面から」とか「次は寝顔を横から」などと言うふうにイキナリ具体的な実践から入っていくのです。
あとデジカメの入門書なのに、デジカメそのものの写真が一切なしで、全部イラストで描かれているのも見事です。
イマドキの本は最新鋭のデジカメを載せても、その発売直後に更なる新型デジカメが発売になったりして、そうするとせっかくの新刊なのに古臭いイメージになってしまいます。
それがこの本のように、デジカメはイラストで、しかも具体的なな機種名を一切出さないのであれば「すぐに古くなるデジカメ本」になることが回避できます。
でも実際は、この本を半年前くらいに見かけ「そのうち買おう」と思って、そしてつい最近買おうと思ったらどこの本屋にも置いてなくてけっこう探し回ったりしたのです。
だから「すぐ古くならない」より「簡単そうな本に見せる」効果を狙ってたのかもしれません。
いずれにしろ、この本は「わからない」という方法の実践例でもあるんじゃないかと思います。
いや、著書の八二一さんが橋本治さんの『「分からない」という方法』を読んだかどうか知りませんが、その技術は体得されてるように思えます。
しかしどうも分からないのが、「はっちゃん」だけが猫の中でなんでこんなに人気があるのか?ということで、猫なんかどれも同じようなもんで、同じくらい可愛いのに・・・とぼくなんかは思ってしまうのです。
でもそれは、海外出張の赴任先で現地人の顔が見分けられないのと同じで、「猫は猫でしょ」と思ってるのは興味がなくて遠ざけてることの現れなわけです。
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コメント
はっちゃんとは何者?と思い調べて見ましたが、某飼い猫だったのですね。人気者なんですか?稼ぎの安定しない僕にとって、どれくらい稼ぐのかとても気になるところです。最近僕も虫とツーショットを撮ってブログに載せ、人気者になろうと目論見ましたが、残念ながら人気はいまひとつです。猫の手も借りたい気分です。
投稿: OIKAWA | 2007年7月10日 (火) 23時14分
虫とオヤジのツーショットは、一番売れないパターンでしょうw
投稿: 糸崎 | 2007年7月11日 (水) 06時29分
初めまして。
ここに書いちゃっていいんですかね?
---
>「日本人は対立が苦手で、仲間はずれが得意」
知りませんでしたけど、結構そうだなぁと思いました。
良く考えてみれば、ケンカをしない代わりに無視をする、何てことがあるような気がしますね。
投稿: kurikuri | 2007年7月11日 (水) 07時42分
早速の返信ありがとう。
「日本人は対立が苦手で、仲間はずれが得意」は先に投稿した『宗教なんかこわくない!』に書いてありました。
確かに、日本人はケンカより無視ですね。
ぼくはケンカの方が好きですが(笑)
投稿: 糸崎 | 2007年7月11日 (水) 08時07分