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2010年1月13日 (水)

『discollage -ものの組み合わせには何かルールがありますか。』

自分が出品中のグループ展の紹介を忘れてました。

YUKA CONTEMPORARYで開催中の『discollage -ものの組み合わせには何かルールがありますか。』です。
シンポジウム:2010年1月23日(土)16:00〜18:00、というのも開催されます(最終日)

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それでぼくのフォトモなのですが、裏が黒いです。
高級感を持たせるため、銀塩ペーパーの裏に黒ケントを貼ってみたのですが、このために大幅に手間が掛かってしまいました。
切り抜きにハサミが使えないので、デザインカッターを使ったのですが、思った以上に大変でした。

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これが表ですが、江戸川区にある駄菓子屋さんです。
このフォトモのポイントは、まず被写体をぼくの「趣味」で選んでいない点です。
デュシャンがレディ・メイドの選択から「趣味」を完全に排除していると書いていたので、ぼくも方法論的にそれに倣ってみたのです。
ぼくの場合、いかに趣味を排除したかといえば、早い話このフォトモは「注文制作」なのです。
このフォトモはもとは、テレビの深夜番組「東京セレソンDX」の番組内で使われたもので、この駄菓子屋も監督に依頼されて撮影したのです。
被写体としての駄菓子屋はあまりにも「ベタ」でだからテレビ的なのですが、しかし「非人称芸術」の観点からは「すべてが非人称芸術の可能態」なのです。
ですから理由がどうであれ、このようにフォトモとして切り取られた場面は、結果的にはすばらしい非人称芸術として見いだされるわけです。
重要なのは、この駄菓子屋さんは何のウケ狙いもなく、昔と同じように淡々と営業を続けている点で、周囲の建物を含めすべてが自然で非人称的なのです。

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このフォトモはさっきのと同じようで何かが違う・・・実はこれは「第1バージョン」で、オープニングの際はこの作品が展示してありました。
実はこの作品は、テレビ用の小道具そのもので、監督の依頼によって駄菓子屋さんの周囲の街並が、実際と異なるものに差し替えられています。
ですのでこれは「ニセモノの風景」なのですが、フォトショップで巧妙に合成してあるので自分で見ても全くわかりませんw
実景を忠実に再現した「第2バージョン」もフォトショップが駆使されていて、駄菓子屋さんの店内などは超広角レンズで撮影した何枚もの写真を、変形して何枚も張り合わせたり、いろいろやってます。
こういうデジタル的な苦労は、うまく処理すればするほど苦労が表に現れず報われませんw

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ツギラマは横幅1.6mくらいあります。
撮影はデジタル一眼レフですが、つぎはぎ作業は手でやってます。
これをデジタル処理でやってしまうと「視点移動」のリアリティがなくなってしまうので、ツギラマとしての特徴がだいぶスポイルされてしまいます。
今回は写真の貼り方を「重ね貼り」ではなく「面一」にしてるので、ものすごい手間でした。
この被写体も、ぼく自身が選んでいないのがポイントで、ギャラリーのオーナーのゆかさんに選んでもらいました。
というか、ギャラリーの前の風景なのですが、左右で360度の視覚があります。
自分で選ぶと多分この桜並木は撮らなかったと思いますが、結果としては枝振りのフラクタル模様がなかなか見事です(この部分のつぎはぎが特に大変でしたが)。
まぁ、デュシャンの言う「趣味の排除」はおそらく意味がだいぶ違うのかもしれませんが、ぼく自身もこのところ「選択」の問題で悩んでいたのも確かなのです。

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ツギラマとフォトモはこんな風に展示され、奥に小林史子さんのインスタレーションのビデオが流れてます。

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右が彦坂敏明さんの作品で、左が阿部大介さんの作品。
今回の企画展は、ぼくが彦坂敏明さんに「何か一緒にできたら面白いかも?」と飲み会の席で何気なく言ったのが発端でした。
阿部大介さんはINAX銀座の個展を見てぼくが誘い、名古屋からわざわざ設置に来ていただきました(シンポジウムも参加されます)。
彦坂さんと阿部さんについては、『デジタル写真生活』の自分の連載で、写真に絡めた文脈で紹介していますので、そちらもぜひご覧ください。

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阿部さんの作品の右にあるのが八木貴史さんの作品で、彼はゆかさんが発掘した新人ですが、若いのに技術レベルはすごいものがあります。
ということで、はじめはどうなることかと思いましたが、なかなか面白い展示になったと思います。
ちなみにタイトルの「ものの組み合わせには何かルールがありますか。」はぼくが考えたのですが、この一説は小林史子さんの作品ファイルから抜粋したもので、つまりブリコラージュの手法を使ってみたのです。

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