ホンモノの「写真」みたいな「反-反写真」
遅ればせながら、8月9日に搬入した「フリーアート第一回展」の、ぼくの展示作品の様子。
我ながら、ホンモノの「写真」の展示みたいで笑ってしまったのだが、その意味でうまくいったようで安心した。
いや、展示の直前まではけっこう不安で、「ブログ4」の写真を見るとけっこうイケてると思うのだが、いざ展示作品としてセレクトし始めると「こんなのわざわざプリントして展示する価値があるのか?」と疑問に思えてしまったのだ。
実は自宅のプリンターが故障して、写真屋さんにA4サイズの銀塩プリントをお願いすることにしたのだが、その分お金がかかり敷居が上がったせいもあるだろう。
何より、ごくありふれた住宅街をふつうにスナップしただけの写真で、そこにどういう「芸術」の価値があるのか?冷静に考えると分からなくなってくる。
しかし、8月7日に小山登美夫ギャラリーで開催された、福居伸宏さんの個展「アステリズム」を見に行ったら、ごくありふれた街並みの夜景写真がずらりと並んでいて、「ぼくも普通の街並み写真で良かったんだ」と安心してしまった。
さらに同じビルのタカイシイギャラリーで開催してた畠山直哉さんの「線をなぞる/山手通り」を見たらこちらも普通の街並み写真で、まったくもって安心してしまった。
そもそも、多くの日本人写真家は「普通の街並み写真」を撮っており、だからそれに「右へ倣え」で同じような写真を撮る、と言うのが「反ー反写真」のコンセプトなのである。
しかし、そういうことを自分はやり慣れておらず、油断するとついコンセプトを見失って不安になってしまうのだ。
だから気を取り直して、ともかく「右に倣え」の精神を信じて準備を続行し、何とかそれらしい展示に仕上げることができたのだ。
今回は、彦坂尚嘉さんのアトリエ内の「気体分子ギャラリー」での展示で、駅から遠いし見に行くには予約も必要なので、仲間内で楽しむのが目的みたいなグループ展だが、いつかはこの「反ー反写真」でちゃんとしたところで個展をし、人並みに正当な評価を受けてみたい。
それだけ「本気」と言うことなのだが、例え冗談で始めたとしてもそのうち本気になるのが「行動プログラム」のインストールなのである。
あと、彦坂さんのブログにぼくのインタビュー動画が晒されてますw
http://hikosaka3.blog.so-net.ne.jp/2010-08-13-1
ぼくの紹介が「ホトモ」になってるが、これはもちろん「フォトモ」の間違い。
彦坂さんはこの記事以外でも何度か「ホトモ」と誤記されてるが、面白いのでそのままにしているw
そもそも、写真を使ってるから「フォトモ」なのであって、それを理解していれば「ホトモ」とは間違えないと思うのだが、実際には間違えているのが興味深い。
彦坂さんは、何事も正確な情報と微妙な差異にこだわって評価する割に、一方では実におおざっぱな認識(誤認)をされるので、周囲が振り回されたりするのだw
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