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2010年8月22日 (日)

「写真」の信者になりたい人

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ぼくは聖書いまを読んでいるが、キリスト教の信者になろうと思っているわけではない。
しかし、写真論や写真史を学んで「写真」の信者になろうとすることについては、努力している。
聖書を読むのも「写真」の信者になるための教養のためである(写真以前の美術史は、キリスト教と大いに関わっているため)。
つまり現在のぼくは、「キリスト教の信者ではない」というのと同じ意味で「写真の信者ではない」のだ。

キリスト教の信者ではないぼくにとって、聖書に書かれたキリストの奇跡(不思議な力で病人を治した、死んで3日後に蘇ったなど)はとても信じることができない。
これと同じように、「写真」の信者ではないぼくにとって、「写真が芸術として評価できる」ことはどうも信じることができない。
特別な才能を持つ者によって描かれる絵画に対し、写真はカメラという機械があれば、誰でも簡単に撮ることができる。
だから写真が「芸術」という特別なものになりうることがどうしても信じられないのだ。

「写真」が信じられないのは、ぼくだけではなく、多くの人がそう思っているはずだ。
その意味で「写真」は芸術として難解で高度な部類に入るだろう。
写真評論家の役割とは、ぼくのような「写真」を信じない人々を説き伏せる「伝道者」なのかも知れない。
いや写真が一般的に難解だからこそ、写真家自身も写真評論家となり、伝道者となっているのかもしれない。
キリストは瓶の水を上等なワインに変える奇跡を起こしたが、「写真」においてそれを起こすのは誰なのか…?

ともかく、かつてのぼくは「写真」が信じられないから、それを切り貼りして「芸術」を成立させようとした。
でもそれは、聖書に出てくる魔術師と同じでしかなく、悪魔が退散すれば正しく「写真」へと回心できるかもしれない。
いや、とりあえずは悪魔憑きの自分を保存しつつ、回心しようと試みているのだが…

次の記事「「信仰」から自由になる」につづく。

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コメント

アメリカ人には「たいていのものは信じられなくてもダクトテープは信頼できる」というダクトテープ信者が多いようです。
僕は「たいていのものは信じられなくてもエポキシ接着剤は信じられる」エポキシ教徒です。
iPhone4を買ってしばらくしてBibleアプリを入れて英語で創世記から読み始めました。すごくゆっくりですが、、

投稿: schlegel | 2010年8月22日 (日) 20時15分

ダクトテープは不覚にも知りませんでした・・・万能というからには、カメラにも使えるはずですね。
何に、というのはアイデア次第でしょうが・・・
http://wiredvision.jp/archives/200603/2006032705.html

エポキシはA剤B剤を均等に混ぜてから、硬化時間を待たなければならないので、せっかちなアメリカ人には向かないかもしれませんw
まぁ、せっかちな人は分厚いバイブルも読んでられないのでしょうが・・・しかしそれでもキリスト教徒になれるのが「宗教」たるゆえんなんでしょうか。

投稿: itozaki | 2010年8月23日 (月) 21時08分

うむ、意外に奥深い比較文化論、私はグラスファイバー布テープが好きだったりします(笑)

宗教は確かに接着剤だなあ。。。

投稿: 遊星人 | 2010年8月23日 (月) 21時25分

ダクトテープの使用例
http://news.livedoor.com/lite/article_detail/4839082/
iPhoneにレンズはっつけてる画像も最近みました。およそ日本人の美意識にはそぐわぬ出来映えです(笑)
http://www.gizmodo.jp/2009/12/iphone_234.html

遊星人さん、こんな話題に食いついてくださりありがとうごさいます(笑)

投稿: schlegel | 2010年8月23日 (月) 23時12分

ダクトテープ恐るべし・・・貼ったらイボが治ったとか、弾丸の傷跡をふさいだとか、まさにイエズスが起こした奇跡そのものですね・・・

投稿: itozaki | 2010年8月24日 (火) 00時25分

アポロ13号「奇跡の」生還でも活躍してたとおもいます(笑)僕がエポキシ教なのは瞬間接着剤への不信感が根底に有りますが傷口を塞ぐご利益は瞬間接着剤の方が期待出来そうです

投稿: schlegel | 2010年8月24日 (火) 07時51分

近所のホームセンターにはダクトテープ売ってなかった・・・やはり日本には信仰が伝来していないようです。
無いとなると欲しくなるのも、宗教の効果でしょうかw

エポキシはABS樹脂とスチロール樹脂を接着したら、数ヶ月後に取れてしまって、以来万能だとは思っていません。
マニアックな話で恐縮ですが・・・

投稿: itozaki | 2010年8月24日 (火) 20時42分

使い慣れたツールに対する信頼感というのは、言葉に表しにくいし人にも伝えにくいといういみで、一種宗教的な要素がある気がしています。接着剤はツールかと言われると微妙ですが、、
使い方を理解した上での信頼感ではあるので、噂に聞いていたものが実際に目にすると何だこりゃみたいな部分があるところも似ているかも知れません。
ダクトテープはまぁ日本の布のガムテープをもすこしネットリさせた程度のもので、後は色が銀色とか、布の部分がすこしビニール的コーティングされていて、引きちぎりにくいとか、まぁその程度の代物なのであまり期待しない方が吉です。
平らなツルツル面の接着は何にしても難しいですね、エポキシは素材の肉痩せが小さいので、そうしたばあいでも付けるものの方を削るとか、最悪、ベトベトにエポキシで包み込むとかすれば、一応固定は出来るという気はしています。もちろん万能ではありませんね、たとえば「かみ」をくっつけるのには使おうとは思いませんしね。紙なら scotch スプレーのりか http://www.mmm.co.jp/diy/adhesive/spray/ 「コクヨペーパーボンド」http://wkwkml.info/t_page10/c10176291.html かな、、

投稿: schlegel | 2010年8月27日 (金) 23時20分

続きは記事に書きましたが、いちばん書きたかったこととは論旨がずれてしまったので、また別に書くかもしれません・・・

投稿: itozaki | 2010年8月28日 (土) 13時32分

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