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2010年12月28日 (火)

正しいクリスマス

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去る12月24日、狂信的カルト「日本クリスマス教団」の魔の手から逃れるため(笑)、立教大学で行われた「クリスマスミサ」に行ってきた。
ぼくはもちろん部外者だが、物珍しくて面白かった…これぞ正しいクリスマスだと言える。

世の中には「楽しいクリスマス」と「正しいクリスマス」の二種類がある。
楽しいクリスマスは享楽的、迷信的、偶像(物質)崇拝的、アンチキリスト的なサタン(サンタ)の誘惑であり、いわば<想像界>の産物である。

「正しいクリスマス」は儀式を行う事であり<象徴界>の産物である。
儀式=<象徴界>は、人々の自由な行動=<想像界>を抑圧し制限するから、楽しくないのは当たり前だと言える。

楽しさ=<想像界>、正しさ=<象徴界>、と整理すると両者の関係がより明らかになる。
楽しい事ばかりしてたいのが人間だが、それだけだと思わぬ失敗をしたり、喧嘩になったり、カオスに陥いり、楽しさがかえって失われてしまう。
だから楽しさを抑圧しコントロールするための「正しさ」が必要になる。

「楽しさ」は人間の自然な欲求だが、「自然性」だけでは生きてゆけないのもまた人間だ。
人間は自らの自然生を抑圧する「正しさ」によって、動物とは異なる「人間」になる。

人間の自然性を抑圧する「正しさ」は、かつては「宗教」が保証していたが、今はそういう時代ではない。
だからキリスト教も時代遅れなのだが、現在の「正しさ」のルーツであり、温故知新でこれを学ぶ事は無駄ではない。
もちろん、仏教やその他宗教についても同じことが言えますが…

ともかく、ラカンの三界で考えると、自分は<象徴界>の要素に無自覚過ぎたので、この方面に興味が出てきたのだ。
クリスマスミサに出たのもその一環。
その意味で、初めて経験した「正しいクリスマス」は非常に楽しかった(笑)

現代日本の「楽しいクリスマス」の享楽、ケーキとかプレゼントなどの<想像界>的な楽しさは、<象徴界>としての「テクノロジー」が保証している。
テクノロジーとは「手続き」であり<象徴界>の産物である。
かつてはこの<象徴界>としての役目を「宗教」が負っていた。

人々の<想像界>を支える<象徴界>が、「宗教」から「科学」へとシフトしたのが近代だと言える。
現代において「宗教的正しさ」に同意する人はごく一部であり、「科学的正しさ」を疑う人はほとんどいない。

同じ<象徴界>でも「宗教」と「科学」は性質が異なるし、「法律」もまた異なる。
つまり、<象徴界>もまたさらに<想像界><象徴界><現実界>の三界に分けることができるかも知れない。
高田明典さんによると、概念とは「思考の道具」だから、どんどん応用して使うべきなのだ。

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コメント

ぼくは小学二年まで文化放送の川口送信所のすぐそばで育ったのですが、まだ聖パウロ教会の人たちが運営していた頃を憶えておりまして、食料の自給生産を担当していたMさん一家の他は外国人のシスター(少なくともリーダーはイタリア人)だけでやっていました。

んで、私が3才か4才の頃ですが、その当時はクリスマスを祝う家なんて近所にはなかったし、私の家もそうだったのでクリスマスには白紙状態だったのが、Mさんの家の大学生のお兄さんに誘われて「生まれてはじめて見たクリスマス」が文化放送の敷地内にあった修道所でのカトリック式の本物というかなり特殊な体験をしております。

なので、今でもキリストの生涯をジオラマみたいにしたのを飾って、ロウソクの光の中でシスターたちが厳かに賛美歌をコーラスするのがクリスマス・・・という感覚が抜けていません(笑)

投稿: 遊星人 | 2010年12月28日 (火) 11時09分

なかなか良い経験してますねw
ぼくは物心ついた頃から家族でクリスマスを祝ってて、それが当たり前でした。
子供は誰でも「サンタはいない」といつかは気づくわけですが、「クリスマス教団に洗脳されている」と気づく大人はほとんどいませんね。
それこそ「洗脳の専門家」の苫米地さんに『脱洗脳・クリスマス教団シリーズ』として似たような内容の本を12冊くらい出して欲しいです。

投稿: 糸崎 | 2010年12月28日 (火) 11時33分

クリスマス教団の元祖は製菓業界でしょうか?、最近はゲーム機メーカーやアップル社が熱心なようですが(笑)

苫米地英人が言ってることって心に響くものがないですね、アイデアとテクニックだけ優れた人が描いた絵みたいで軽い。。。

投稿: 遊星人 | 2010年12月28日 (火) 17時38分

>クリスマス教団の元祖は製菓業界でしょうか?

「日本無宗教」を「クリスマス教団」と言い換えてみたのですが、しかしパスカルの「パンセ」に信仰心の無い人をなげく記述もあって、このあたりはもっと考える必要があります。

>アイデアとテクニックだけ優れた人が描いた絵みたいで軽い

なかなか言い得て妙ですねw
しかし読み始めはちょっとムカついたけど、今は苫米地さんは好きですよ。
むしろアニキと呼ばせていただいて、できればテクニックの一部をちょうだいしたいところです。
調子に乗ってやりすぎると、まともな人から相手にされなくなる可能性もありますがw

投稿: 糸崎 | 2010年12月29日 (水) 01時27分

トマベチ氏は平積みになってたので、多分糸崎さんのと同じ本を何となく買ってしまい、自慢が多くて辟易とし、内容はほぼ忘れました(笑)アマゾン見ると案外評価されてるようですね。最近よくみかける池上彰もしたり顔で辟易するのですが、周りの人には評判が良く、どうも自分はだいぶずれてるようです(笑)

投稿: schlegel | 2010年12月29日 (水) 22時30分

>トマベチ氏は平積みになってたので、多分糸崎さんのと同じ本を何となく買ってしまい、自慢が多くて辟易とし、内容はほぼ忘れました(笑)アマゾン見ると案外評価されてるようですね。

苫米地さんの本はテレビや新聞などのメディアを疑うことを説いていますが、そう言われるとなぜか「この人だけは信用できる」と思えるような人をターゲットにしてるんでしょうね…

投稿: 糸崎 | 2010年12月30日 (木) 14時02分

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