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2011年6月 6日 (月)

夢幻を維持するシステム

Sr8570585

Sat, May 21

11:54 大乗仏教の何たるかを知りたくて、中村元の『龍樹』を昨年読みかけたのだが半分で挫折…宗教と言うより難解で本格的な哲学と言う感じでほとんど理解できず…大乗仏教は広く民衆に説かれるものでわかりやすいのかと思ったら、全然違ってた…プラトンやスッタニパータの方が断然分かりやすい…

12:01 『龍樹』は中村元さんによる解説書だが、巻末に龍樹の書いた「中論」の現代語訳が載ってるので最近はそれを読んでる…やはり難し過ぎてほとんどワケワカメだが、量も少ないので少しずつ目を通してる…しかしふと同じ巻末にある「大乗についての十二詩句篇」読んだら分かりやすく、しかも4頁しか無い!

12:22 「大乗についての十二詩句篇」読むと、龍樹の思想は構造主事に近いかも?というか、それしか取り付く島が無いw 構造主義は物を実体として捉える事を否定した関係論だから「空」の教えと近いかも? 昨日ガイガーカウンター測定しながら読んでた…「現実」が危ういからこそ「空」の教えが沁みる…

12:46 まぁ「現実と思えるものは全て夢幻に過ぎない」と言う思想は龍樹に限らずプラトンも荘司も指摘してて、構造主義はその延長に過ぎないのかも? そして311の原発事故は、強固に思われた現代の日常も夢幻に過ぎない事を、ハッキリと示し我々に突きつけた…いや、そう思わない人は別ですが…

12:46 現代文明成立以前の世界は、人類のもろもろの技術は拙く、人々の日常も脆く崩れやすく、それが夢幻である事がよりわかりやすかったのかも…と考えると、現代文明とは夢幻である日常を、より安定して強固に維持してゆくためのシステムだったのかも知れない…

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