糸崎公朗・彦坂尚嘉2人展《東日本大震災アート》第135回気体分子ギャラリー『月水金オークション』
明け方まで掛かって【第135回気体分子ギャラリー『月水金オークション』】をアップしましたが、【糸崎公朗・彦坂尚嘉2人展《東日本大震災アート》】になりました。
http://kb6400.blog38.fc2.com/blog-entry-952.html
ほんらい水曜日はぼくの作品を出品する日で、盆栽作品の続きを考えていたのですが、あるところから「そう言うことはしてくれるな」と言うお叱りを受けてし
まったのですね・・・我々としてはこのオークションは「善意のシェア」のつもりなのですが、その反対の「悪意の独占」と受け止められてしまったのかどう
か・・・?
ともかく代わりのネタを考えなくてはいけなかったのですが、ぼくが一昨日の3月11日が特別な日であることをすっかり忘れていたこともあって、「3.11をテーマにしましょう」と提案し、彦坂先生と一緒に《東日本大震災アート》として出品することになったのでした。
ぼくの出品作品は『日本マイクロシーベルト』ですが、これはぼくの3.11に対する翻弄ぶりがよく現れた作品です。
何しろ放射能は目に見えないですし、危険だと言われているものの何がどれだけ危険なのか皆目見当も付かず、ともかくガイガーカウンターを手に入れて、自分の目で数値を確認したかったのです。
ところが品薄でプレミアが付き、どうやって入手したものか悩んでいたところ、友人の宮田英明さんにアメリカ製「GM-10」を安価で譲ってもらったのです。
このGM-10はガイガーカウンターとしてはちょっと特殊で、単独では作動せず、パソコンにつなげないと作動しません。
その代わり、ソフトによって放射線量の時間ごとの推移を、グラフとして書きだしてくれる機能を持っているのです。
ぼくは当初、このグラフで示される数値の意味がよく分からなかったのですが、ともかく当時住んでいた東京都国分寺市周辺を手始めに、いろいろなところを放射線測定しては『路上ネイチャー協会』ブログにグラフを情報としてアップしてたのでした。
http://blog.goo.ne.jp/itozakikimio/c/5064d0cbf2ab142ed4b8d4e6d582121d
それは自分の不安感と、ある種の使命感によるものでしたが、ぼくがガイガーカウンターを入手した6月頃は放射線についての情報がまだ少なく、読者の皆さんに感謝の声をいただきずいぶんと励みになりました。
一方で、ぼくの身近な人の大半は放射能に対しては楽観的というか無関心で、その事自体が非常にショックで、それもあってますます自ら放射線を計測して確認せねば、という気になったのでした。
それと同時に、自分のいつものクセで、放射線測定グラフとその場で撮った写真を合成する作品のコンセプトを、思い付いてしまったのです。
しかし思い付きを形にするのはなかなか難しく、収集したデータを元に作品化できたのは翌年に入ってからで、それは彦坂尚嘉先生や、友人のデザイナーのアドバイスがなければなし得なかったのでした。
そのお陰もあって、世にも奇妙な写真作品『日本マイクロシーベルト』ができたのですが、奇妙なのは実のところ3.11で明らかになった日本という国を取り巻く状況であって、これはタイヘンなことになったとぼく自身は思っているのです。
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