« 認識の分離と万能感 | トップページ | 価値と生き物 »

2013年5月 5日 (日)

自分の事しか考えない人

自分の事しか考えない人に対し「あなたは自分の事しか考えない」と怒っても無駄である。

他人の事を考えない人にはその発想がなく「自分の事しか考えない」という自覚もできないからである。
そんな場合「あなたは自分の事だけを考えればいい」と言う方が、まだ効果があるかもしれない。

自分の事しか考えない人は、その自覚がないままに自分の事だけを考えて周りに迷惑を与える。
だからそんな人に対し「あなたは自分の事だけを考えればいい」と言う事は、無自覚なその思いを対象化し、自覚するきっかけを与える事につながる。

「自分の事しか考えない」に無自覚である事と、「自分の事しか考えない」を自覚的に行おうとする事は異なる。
自ら意図して積極的に自分の事だけを考えて行動しようとすれば、やがてその行為がいかに愚かであるかが分かってくるかもしれない。

ダメな人に対し「ダメな自分を変えろ」と要求するのは無理な話しで、それよりも「ダメな自分になり切る」事を勧める方がいい。
ダメな人はダメな自分に自ら意図してなり切る事で、ダメな自分を対象化し、ダメな自分から乖離し始める。

自分のダメなところを他人に指摘され、それを治そうとするのは無駄であり、何度も同じ失敗を繰り返す事になる。
そうではなく、他人から指摘されたダメな自分に、自ら意思してなり切ろうとしなければならない。

どんな場合であっても他人に変われと要求するのは無意味であり、自分が変わるしかない。
しかし自分を変える事もまた不可能であり、だから他人に指摘された「ダメな自分」に自らなり切るしか無い。
無自覚にダメな自分から、より積極的に「ダメな自分」のままでいようとする自分に変わる事はできる。

人はどんな状況に遭遇しても誰とでも親密になれ新しい力を発揮する能力を備えている。
なぜなら人は誰でも存在価値があり、考える能力を持ち、自分の運命を自分で決め、またその決定を変える事ができるから。
これにより周囲や他人に責任転嫁せず、自分自身を柔軟に変えることで、難局を突破できる。

|

« 認識の分離と万能感 | トップページ | 価値と生き物 »

思想・哲学・宗教」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 認識の分離と万能感 | トップページ | 価値と生き物 »