古い自分と赤ん坊
●自分に出来る事と出来ない事を峻別するのは非常に難しい。
大抵の場合、できると思った事が実際に出来なかったり、出来ないと諦めていた事が出来てしまったりする。
●多くの場合、自分に出来る事と出来ない事を取り違える。
同様に人は、自分のすべき事とすべきでない事を取り違え、自分がしたい事としたくない事を取り違え、好きなものと嫌いなものを取り違える。
●自分を全否定するところから、本当の自分が立ち上がる。そもそも赤ん坊はそのようにして生まれてくる。
●人はいつでも赤ん坊のように古い自分を否定して、新しく生まれ変わる事が出来る。
●人は死ねばまた生まれ変わり、輪廻の堂々巡りを繰り返すのみで何の進歩もない。
これを断ち切るには、生きながらにして古い自分を殺し生まれ変わる必要がある、と説いたのが初期仏典。
●自殺した人間が生き返る事はないが、古い自分を殺した人間は新しく生まれ変わる事が出来る。
●自分を否定する余地を残していない人間には実のところ「自分が無い」。
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