自己保身と自己犠牲
「貧すれば鈍する」からこそ「痩せ我慢」が意味を持つ。
貧して鈍するのは「文明性」であり、貧すごとに人は「自然性」に還る。
自分の身を守るのが「自然性」だとすれば、その反対の「文明性」とは自分の身を呈することにある。
自己保身は生物に共通の自然性であり、自己犠牲は反自然的な文明性なのである。
生物にも自己犠牲的行動は見られるが、リチャード ドーキンスによればそれは遺伝子を守っているのである。
遺伝子を守るのが自然性なのだとすれば「遺伝子を外在化した言語による行動プログラム」を守るのが文明性だと言える。
例えば、我が子を戦地に送り、統治者としての誇りを守る王や貴族のように。
自己保身は身を滅ぼし、自己犠牲は身を助ける。
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